県外視察報告  新潟・墨田区

今月、市議団で新潟市の区自治協議会と墨田区の中小企業振興条例の視察のため、それぞれの地に赴きました。
新潟は小雨の降る寒い中での視察になりました。
自治体研究所で、区自治協議会の委員でもある福島さんと五十嵐市議にお話を伺いました。2007年合併して政令市に移行する際に、区自治協議会を設けました。区ごとに小学校区のコミュニテイ組織の代表と各種団体や有識者などで構成される組織です。一部公募制もとっています。ここでまとめられる行政に対する要望書は、大変重みがあり、学校の統廃合をストップした区もあると聞きました。
また、区役所への2000万円の独自予算が配分されており、議会に区長も出席するそうです。「大きな区役所」を模索していますが、区の独自性をだそうとするとイベントに偏りがちになるので、地域の特産物支援などを提案しているといいます。
30次地方制度調査会の大都市制度の論議は、異議もあるのですが、地域の自治を高める取り組みの必要性は一致するところです。
団地問題などの解決に、力を発揮する可能性を秘めているのではないかと感じました。
 さて、翌日は一転して汗ばむ陽気の東京墨田区へ向かいました。開業1周年を迎えたあのスカイタワーのある区です。昭和58年、中小企業の8割が区域の住民であり、住民福祉を進める自治体の仕事としてふさわしいと中小企業振興条例を策定したといいます。事業の中心は、中小企業センターで担われています。経営の細かな支援やそこで働く従業員のための事業も取り組んでいます。
ただ、現在、スカイツリーを誘致し、4000万人の来場者があったこの効果を生かしたいと強調されました。これからは観光事業に力点を置きたいという印象でした。
しかし、このタワーのなかには、東武鉄道が大型商業施設をつくっており、地元商店街の売り上げにつながっていません。ここらの課題への取り組みがあらためて重要だと感じました。