豪雨災害初動の検証について

今日午後から、豪雨災害の初動など避難体制を検証した有識者会議の出した中間まとめについて、全員協議会がひらかれました。
今回、午後3時過ぎから被害が多発しましたが、実際に住民に避難勧告が出たのは、午前4時15分以降で、災害発生から1時間以上も後となり、すでに最悪の事態に陥いり、74名の尊い命が奪われました。
今回のまとめでは、土砂災害のマニュアル通りではない4つのミス(①10分おきの気象情報が活用されなかった②サイレンが鳴らなかった③聴覚障害者へのFAXが大幅に遅れた④避難所の開設が遅れた)があったが、甚大な被害をもたらした原因ではない。おおむね落ち度はなかったと結論付けました。
また、避難勧告についても、出した時期と出すべき時期は違ったが、ほぼマニュアル通りに判断しており、やむを得ないとしています。

中間報告とはいえ、「やむをえない」という結論が前面に出ていることに違和感をおぼえました。今回の検証は、市の対応を正当化するためにおこなわれたのかと言いたくなります。

そもそも、何のために検証したのでしょう。
やはり、73名の命を守れなかったことへの真摯な反省を土台に、「市の土砂災害対応マニュアルがなぜ、今回の災害に対応できなかったのか」「どこに課題があったのか」を導き出すためでは、なかったでしょうか?

また、9月議会に続いて、消防局長から秘書を通して3度の報告をうけながら、市長の登庁時間が7時すぎだったことへの批判が相次ぎました。
確かに、救助をおこなうのは、消防局であり、市長が何時に登庁しても状況が改善するわけではありません。
しかし、災害対策本部の責任者、市のトップとしてどう対応すべきだったかは、自ずとわかることです。

市長は、なかなか、トップとしてこうあるべきだったと素直に認めません。
なぜ、そんなに意固地になっているの?と思うのですが。