「本当にあった話ですか?」  〜僕に食べ物ちょうだい〜

いよいよ発売となりました。
「本当の話ですか?」と編集局に問い合わせがあったというほど、このタイトルは、衝撃的です。

教育から排除される。雇用が壊される。福祉が自己責任にゆだねられる。そうして家族で支えきれない状態に陥ると無縁社会の貧困の坂を転がり落ちるだけ・・・。まさに湯浅誠さんのいう「スベリ台社会」にいきる子どもたちのルポです。

読み終えて子どもの貧困がここまで来ているのかとショックを受けましたが、この実態が広く知らされていないことに危惧を覚えます。
民主党政権誕生前夜には、「貧困と格差」をメディアも発信していましたが、いまや沈黙か。

編集後記に、「実際の当事者に話を聞くのは、非常に困難だった」とありました。
多くが、あらゆるつながりを断たれ、声を出すすべがない状態に置かれています。

そして、「良い貧困」と個人の生活態度などから「悪い貧困」に分けられ、後者は攻撃の対象にされている。
貧困解消の費用を出したくない輩が、バックにいるのでしょうが、デマも含め広く流布されています。
結局、「親が悪い」という自己責任に行きつきます。
子どもは親を選べないのに・・・。
「親の責任だからと子どもの貧困を社会が認めてはいけない」阿部彩「子どもの貧困」

子どもの貧困なくそうと大人たちが立ち上がらないといけない!!

それが子どもたちへの私たちの責任です。