家族が受け入れない発達障害者は、隔離すべきという驚くべき裁判所の感覚

厚生委員会の視察で、総合リハと高齢者グループホームでお話を聞きました。
その報告をと思っていたら、以下の記事を目にし、怒り心頭です。

社会保障が解体されて、公的支援の必要な人に、自助・共助をもとめる動きが、加速しています。
とうとう、この動きに呼応した司法判断がでたのかという思いです。
これまで、少なくない裁判所が、政治の無策を指摘し、社会保障の制度が、前進したこともありました。
今回は、いとも簡単に、人権より社会秩序の維持を優先し、公的支援社会福祉の受け皿のないことを問わない信じがたい判決です。

こんなことをしていたら刑務所はすぐ、いっぱいになります。
それでいいのかと思いましたが、意外とマジでセーフティネットは、刑務所と考えているのかと疑いたくなります。

姉殺害に求刑超え懲役20年判決 発達障害で「社会秩序のため」共同通信

 大阪市平野区の自宅で当時46歳の姉を刺殺したとして、殺人罪に問われた無職大東一広被告(42)の裁判員裁判で、大阪地裁は30日、求刑の懲役16年を上回る懲役20年の判決を言い渡した。

 判決理由で河原俊也裁判長は、約30年間引きこもり状態だった被告の犯行に先天的な広汎性発達障害の一種、アスペルガー症候群の影響があったと認定。その上で「家族が同居を望んでいないため社会の受け皿がなく、再犯の可能性が心配される。許される限り刑務所に収容することが社会秩序の維持にも役立つ」と量刑理由を説明した。