高度放射線治療について

広大の放射線治療の専門家の先生を招いて、広島市主催の勉強会が、ありました。
地元経済界からも出席されていたようで、会場いっぱいの参加者でした。
ピンポイントに正確に患部に照射し、切らずに治せるー
放射線治療技術の格段の進歩で、患者の負担を大幅に軽減させてきたのが、わかります。
さらに、重粒子線という、夢のような治療技術がある。中四国にないので、ぜひ、広島につくってほしいと話されました。
新しい効果的な治療を行いたいというのは、医療者の正直な思いでしょう。

しかし、公的保険適用がないため、自費で300万円を超える患者負担が生じます。(民間保険の特約に入るといいそうですが)
しかも、150億と超高額な治療機器です。この治療法を導入することへ、市民の合意が得られるのでしょうか。

視察で行った鹿児島県指宿は、自治体から便宜をえて、民間事業者がおこなっています。
アジアの富裕層もターゲットにしているそうです。
佐賀県鳥栖市は、官民の共同体のようですが、民間保険会社の協力を得て、電力会社からの寄付が大きく後押しをしています。
どちらも電源三法交付金をもらう原発立地県ですから、補助金を出すハードルも低かったのでしょう。
そもそも、自治体には、「いつでもだれでも等しく医療を受ける権利を保障する」という立場があります。がんのすべてに有効というわけでもなく、経済的にゆとりのある人に限られる治療機器に、自治体が、税金を投入することには、疑問があります。