広島市議会定数問題


来年春のいっせい選挙にむけて、市議会の定数をどうするのか、この間、議会改革推進会議で検討されてきましたが、意見がまとまらず、合意はできませんでした。
議会改革といえば、「定数削減があたりまえ。それが民意だ」という声が大きいようです。「議員が多い」の声は、私もよく聞くところです。
「市民のためにならない」という言葉を入れて、「・・・議員が多い」と解釈しています。市民の望まない大増税や福祉切り捨て、無駄遣いなど賛成する議員は、いらない・・・。そんなおもいからではないでしょうか?


 さて、広島市議会の議員の数はどうなっているでしょうか。
 平成22年度の国勢調査では、55人の現行定数を人口で振り分けた現在の定数で、議員一人あたりの人口は、安芸区の19697人が最少で、安佐南区の23373人が最大です。最大較差が1,186倍になります。
そこで、人口の増えている安佐南区の定数10を11に増やせば21248になります。最大較差も1,078になり縮めることができるので、私たちは、安佐南区の1増という主張をしています。

 そもそも、改正される前の地方自治法による法定上限数は、64人でした。今、減らし続けて55人になりました。
 同じ規模の政令市と比べても、人口117万の広島市は、議員一人当たりの人口が2万1343人と最も多くなっています。ちなみに、104万人の仙台市が55人、122万人のさいたま市が60人です。

 政令市の議員一人当たりの人口は多いのです。たとえば、有権者10万人の廿日市市は、議員定数が30人です。そのため、住民の声が市政に届きにくいという課題が政令市にはあると思います。
大幅に増やせというわけではありません。もっと、住民の声を聴く仕組み・「地域自治協議会」を私たちは提案しています。

ということで、55人の定数が多いから、減らさなくてはいけないという意見には、どうしても賛成できないのです。