わがふるさとに帰る

連休中も帰省し、田植えの準備を手伝ったのですが、「田圃を鹿の被害から守るための防御網の設置に帰ってきて!」とのヘルプをうけ、きのう日帰りしてきました。
 今までそんなに助けを求めることはなかったのに、両親も後期高齢者前後の年齢になり、さすがに体力に自信がなくなった様子です。

 近年、鹿やイノシシにヌートリアルなどの鳥獣被害に悩まされ、それへの対策が老いた農業従事者に、心身ともに重い負担となってのしかかっています。

 農村で育った私ですが、子どものころには、その生きた姿を見ることさえなかった鳥獣たち。
 2日には、なんと中区でイノシシが走り回り、住民がけがをする事態が発生し、自然環境の異変を実感させられます。

 わがふるさとは、平成の広域合併で役場が遠のき、小中学校が統廃合され、農業や生活物資をまかなう農協の支所もガソリンの給油所も廃止されようとしています。
 高齢者だけの家が集落で半数。跡取り息子はいるものの独身というケースも少なくありません。

 中山間地の農業が、せめて副業として家計の足しになる、家族経営で生活できる収入が得られる農業政策をしめして、農業従事者や農村に住む人をふやす取り組みをしないと農村は、半世紀もすると消えてしまいます。
 米価の暴落や平成の合併でがけっぷちにある日本の農業・農村を、政府が固執するTPP参加で、奈落の底に突き落とすことだけはさせてはいけないと新緑の山々の中で決意をあらたにしました。