ダーバン会議のこと

この9月の国連総会で「ターバン会議10周年」を記念するハイレベル会合が開かれ、そのことの意義を今朝の赤旗日刊紙の「学問文化」欄で教えられた。
「ダーバン会議」とは、2001年南アフリカのダーバンで開かれた反人種主義会議で、地球上のあらゆる形態の人種主義・排外主義の克服をめざしたものだという。
その歴史的背景を奴隷貿易奴隷制植民地主義であるとしてその責任を問うたのだ。
そういえば、以前、ヨーロッパの国が、アフリカに対して、過去の奴隷貿易について謝罪したという記事を目にして、数百年前の過去の歴史を問い、それにこたえるということに驚いた記憶がある。
それに比べれば、65年前の侵略の加害責任を問うのは、控えめなものだと思った。
こうした国際政治の大きな流れの中で、今回の日韓首脳会議での「朝鮮王朝疑儀軌」返還も実現したのだ。
パレスチナ問題などで現代の植民地主義と認めないアメリカなどによる逆流にさらされているというが、植民地の責任を問う流れは、食い止めることはできないと筆者は書く。
侵略戦争の責任をあいまいなままにしてきた日本には、現代の問題として、受け止めなくてはならない。