黒い雨降雨地域拡大を国に強力に要請して

昨日は、黒い雨被害者の会のみなさんと広島市と県に要望書を提出しました。
国の検討委員会のワークンググループが、まとめをだし、来年早々に検討委員会がもたれ、いよいよ結論が示されるのかいう状況にあります。
一方、同じときに開かれた放影研が「黒い雨をあびた13000人分のデータ」から降雨地域の分布を記者会見で発表しました。
爆心地付近にその多くが集中していましたが、広島市が調査した報告書が示した広い範囲に点在することも明らかになったようです。
戦後65年もたち、黒い雨を示す科学的な証拠がないと門前払いされてきた中で、貴重なデータと言えます。
懇談の中で、広島市は、「身体的影響」を示した健康調査報告で早期の1種指定をと強い姿勢で臨んで来たことを強調しました。
「健康調査報告書が30年間動かなかった国を動かした」というのはその通りでしょう。
しかし、原爆症認定で負け続けた国は、今でも「内部被ばくは、長崎の西山地区だけ」と否定しているという指摘を聞くと、楽感的にはなれないという印象をうけます。
政権交代の夢からさめようという政治状況が、影を落とすのではと危惧しています。
長崎のような結論が出て、被害者と自治体が力を合わせていたのに、市長を相手取って司法の判断にゆだねるということがあってはなりません。