「慰安婦」問題で日韓政府が合意!

従軍慰安婦」問題で日韓政府が合意というニュースが飛び込みました。
「あの安倍首相が合意するの?」と正直驚きました。

軍が関与した政府の責任を認め謝罪し、10億円の基金を創設するとしました。
http://www.chugoku-np.co.jp/news/article/article.php?comment_id=210408&comment_sub_id=0&category_id=22


日本共産党志位委員長談話
一、日韓外相会談で、日本政府は、日本軍「慰安婦」問題について、「当時の軍の関与」を認め、「責任を痛感している」と表明した。また、安倍首相は、「心からおわびと反省の気持ちを表明する」とした。
そのうえで、日本政府が予算を出し、韓国政府と協力して「全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、心の傷の癒しのための事業」を行うことを発表した。これらは、問題解決に向けての前進と評価できる。

 一、今回の日韓両国政府の合意とそれにもとづく措置が、元「慰安婦」の方々の人間としての名誉と尊厳を回復し、問題の全面的解決につながることを願う。
 

冷静なコメントです。
私は、この合意の前後から、日本政府から繰り返されている言葉が気になります。
「この問題を蒸し返さない」
「ソウルの日本大使館前の少女の像を撤去する」

そもそも、安倍首相こそ、侵略戦争を肯定して靖国神社に参拝し、従軍慰安婦問題は「軍の関与はない」として河野談話を否定する考えの持ち主「歴史修正主義者」です。こうした立場の人々により、教科書から慰安婦問題も削除されてきました。
慰安婦問題を蒸し返し、日韓関係を悪化させた日本側の要因になってきたのではないでしょうか。
安倍首相にこそ「蒸し返しません」と宣言してほしいものです。


また、「子や孫には、謝罪させない」といいますが、戦争責任が子や孫にないのは、わかりきったことです。その上で私たちの国の過ちを恥として、申し訳ないという気持ちを抱くのは当たり前の感情です。
二度と過ちを繰り返してはいけないと後世に伝えていくという立場に立てば、「少女の像」を撤去する理由もありません。歴史教科書の記述を復活することも求められます。


さらにいえば、政府同士が合意すれば本当に解決したと言えるのでしょうか。
やはり、元慰安婦の女性たちが納得するものでなくてはなりません。
今回の合意の本心が、「歴史修正主義を許さない」アメリカとの軍事同盟を優先するためというのでは困ります。



さて、私は、日韓関係の改善を望みます。
ほんの10年前、日本人は韓国ドラマに夢中になり、こぞって韓国旅行に出かけ、韓流ブームに沸きました。
ところが、その後、竹島問題や安倍首相の歴史認識問題でこじれてきました。
嫌韓」本というのが書店に並び、日本の国民感情も悪化しました。
ワールドカップの日韓共同開催もずいぶん昔のことのように。


ブームは覚めることもありますが、それにしても真反対に揺れた国民感情を生み出した正体は何でしょうか?
歴史認識や領土問題から、政治家やマスコミが敵対心をあおった事もあるでしょうか。
こうした動きに惑わされない冷静な態度を私たちは、養わなくてはなりませんね。