保育園に入れない⁉


13日付中国新聞によれば、新年度、広島市で保育園を希望して入れなかった子どもは、587人で昨年より49人多いといいます。
広島市のHPから、各区の速報値を見ることができます。
(国が定めた待機児童数の数え方でまとめた数は、後日正式に発表あり)
http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/1209717170185/index.html
一方、入園希望者数に対して、受け入れる定員総数が上回り、空きはあります。
保護者の都合が、空きはあるのに待機者がでている理由とされています。

「兄弟で同じ園に入りたい」「近い所に入りたい」
これらの理由は、保護者のわがままでしょうか?
私は、子育てと仕事を両立させようすれば、当然のねがいだと思います。

また、すでに定員をこえて、受けいれている園がいくつもあります。
4月は、1年で一番保育園に入園しやすい月であることも忘れてはいけません。


さて、広島市の新年度予算には、認可保育園の新増設がありません。
新設するのは、民間認定こども園(3園79人)と民間小規模保育事業所(3歳未満児19人以下)(4園76人)としています。そのほか、認可外保育園を支援して認可に移行させるとしています。小規模保育事業の利用者は、3歳になったらまた保育園を探さなくてはなりません。
2度目の「保活」が待ち受けて「3歳の壁」と呼ぶそうです。

小規模保育事業を推進する政府は、3歳以上の定員の空きはあるから大丈夫と踏んでいたようですが、机上の考えです。
以前、3歳未満を対象にした横川保育園を卒園したが、次の行き先がなく認可外に入った子がいると聞いたことがあります。待機児童の多い西区特に三篠地区では、さもありなんです。


広島市の見積もりでは、今年から3歳以上の子どもの希望が減るとしています。
あらためて、考えなくてはならないのは、日本の女性の年齢別就労人口は、M字型であることです。結婚出産で仕事をやめて、働いている女性が減るためMの谷になっています。
政府のいう「女性活躍社会」には、子育てしながら働くことが当然入っているでしょう。
M字型から欧米並みに台形型になっていけば、保育園の需要はますます増えるのでしょう。
国は、その場しのぎの「待機児童」対策ではなく、「女性活躍社会」の実現に必要なことは何か考えるべきです。


さて、当然、女性の活躍と同時に子どもの豊かな発達が保障されなくてはなりません。

ところが、またしても認可外保育で死亡事故が起きました。
「保育園落ちた」ブログが話題となり、政府もあわてて待機児童対策を示しましたが、
以下のしんぶん赤旗の記事にあるように、さらにつめこみをひどくしようというものです。



詰め込みや無資格者の保育は、子どもの命に直結します。
これでは、安心して働くことはできません。
やはり、つくるなら0歳から6歳までを対象にした認可保育園が、一番です!

追記
全国で5万人が新たに保育資格をとるのに、2万人しか保育士になりません。
学校の先生の6割しかない民間保育士さんの待遇改善で、人材確保もすすめるべきです。