NHKスペシャルで「健康格差は所得格差」が浮き彫りになる!

私たちのこれから「♯健康格差 あなたに忍び寄る危機」

昨夜のNHKスペシャルは、興味深い内容でした。

http://www.nhk.or.jp/ourfuture/vol6/

「所得や住んでいる地域などによって、病気のリスクや寿命に格差が生じる「健康格差」。全ての人に関わる大きな問題だ。このままでは、社会全体の活力が失われ、医療費や介護費のさらなる増加にもつながる恐れがある。健康格差は“日本の時限爆弾”だと指摘する専門家もいる。対策に重要なのは発想の転換。ポイントは、塩分、野菜、ご近所?食生活の工夫や介護予防の新たな取り組みなど、健康を守るための具体策を詳しく伝える。」



冒頭の非正規・長時間労働で体を壊し、糖尿病になった女性の映像は衝撃的でした。
40歳を前に、歩くのもままならず、いよいよ人工透析になるといいます。

番組では、所得によって、精神疾患の割合は3倍、その他の生活習慣病も1,5倍くらいの格差が示されました。
スタジオにも生活困窮者の相談に乗ってきた藤田さんをはじめ、非正規の当事者が、健康はあと回しになる孤立した生活実態を語りました。ただ、実態を示すのにとどまったのは残念でした。
健康格差をなくす方法は、非正規雇用をなくすことですね。


番組では、自己責任ととらえがちな健康も、社会的な環境によって左右されることが示されました。
そのため、国や自治体の取り組みが大事であるとして、内外の事例が紹介されました。
塩分を減らすイギリスや、野菜を取るために外食産業やメーカーに働きかける東京都足立区の取り組みです。
給食の役割も指摘されていました。



最後に、高齢者の健康寿命をのばした事例として、愛知県の「サロン」活動が紹介されていました。
介護給付も減らす効果があるようです。


この中で、このままでは、孤独死するとか寝たきりになるとか脅しても、こうした活動に高齢者が参加するものではないことを強調されていました。役割があることやつながりができることが大事なようです。

国も目をつけて国を挙げて「元気な高齢者が、高齢者を支える活動」をすすめています。
やはり、上からの押し付けや強制ではなく、自主的な取り組みを下からささえるという姿勢が求められるのではないでしょうか。