核兵器禁止条約実現へ力をあわせて!

いよいよ、被爆地広島の悲願である核兵器禁止条約が、7月にも国連の会議で採択される見込みです。
5月22日、この会議のエレン・ホワイト議長は、核兵器禁止の草案をしめしたと報道されました。


27日には、核兵器禁止条約実現をめざすつどいが開催され、核兵器廃絶国際キャンペーンICAN)で活動する川崎哲さんが、「核兵器禁止条約の現状と展望」と題して講演をおこないました。国連での制定会議に参加してきた当事者としてのリアルな報告でした。

草案は、前文で、ヒバクシャの苦難に留意すべきと明記し、市民社会についても言及し、国際世論を動かしたと評価しています。
核兵器を使うこと、持つこと、作ることなどすべてが違法だと宣告され、核兵器禁止の明確な規範を示しています。いかなる状況においても使用することはできない「絶対悪」という烙印が押されるといえます。

被爆者を先頭とする運動の努力が実ったことをともに心から喜びたいと思います。



川崎さんは、話の中で、禁止条約は、NPT条約の6条の核軍縮を進めるという要請にこたえるもので矛盾しないこと。核兵器のもたらす非人道的な影響と安全保障を天秤にかけることはナンセンスであること。核保有国が参加しなくてもこの規範が、保有国へもたらす政治的な影響は計り知れないことなど、これまで言われてきた疑問に答えるものでした。


また、質問に答えて、「威嚇」についてふれていないが、使用や保有など包括的な禁止が盛り込まれているので、問題はないという評価をされました。


広島と長崎の被爆者のみなさんが核兵器禁止条約の締結のためによびかけてきた「ヒバクシャ国際署名」が6月の国連でひらかれる交渉会議に提出されます。

二つの被爆者団体や原水協原水禁の代表が、ともに決意を述べられました。
禁止条約が直接、廃絶を求めるものではありませんが、廃絶に向けて大きな力になることは間違いありません。
被爆地の「ノーモアヒバクシャ」の声をさらに広げていくことが、もとめられているでしょう。