オール沖縄の大勝利!

先週の日曜日の沖縄県知事選で、新基地押し付けを許さない県民の意志が再び示されました。
保守・革新の垣根を越えてオール沖縄が応援した玉城デニー候補が、大勝しました。
テレビから流れた当選確実のテロップに、私もわがことのように「やったー!」と声を上げて、うれし涙を出しました。


思えば、投票日は台風の被害が次々報道されて、デニーさんの支持者は、高齢者も多く投票に行くことができない。この台風は、安倍政権への「神風」になると歯ぎしりをしていました。
相手は、新基地建設を推進する安倍官邸丸抱えの候補でした。
しかも、前回の翁長前知事が当選したときと異なり、公明党や維新が相手候補側につくという大変不利な状況でした。基礎票は相手陣営が大幅に上回っていました。


ところがふたを開けたら8万票余の大差をつけ、県知事選史上最高の得票で揺るがぬ民意が示されました。新基地おしつけノーの県民の思いがマグマの如く吹き出したといえます。
あらためて、命懸けで新基地反対を貫いた翁長前知事の遺志を受け継ぎ、沖縄の誇りをかけ勝利したデニーさんの奮闘と県民の選択に敬意を表するものです。


オール沖縄」のデニーさん勝利は、基地のない平和で豊かな沖縄、日本を願う私たちに、3つの宝をもたらしました。

 
ひとつは、安倍政権に対する強烈な痛打になりました。
安倍政権の上から強引に押し付けるやり方を県民が許しませんでした。

この間の安倍政権の沖縄での選挙は、人も金も大量につぎこみ、公明党創価学会も総動員して徹底した組織戦を展開し、まるで、巨大な象がアリを踏むつけるようでした。そして、最大争点の辺野古新基地建設の是非は隠すというのが、官邸・与党側の“勝利の方程式”でした。

こうした状況に翁長前知事が亡くなり、喪に服していたみき子夫人が、立ち上がりました。

選挙戦で表に出るつもりはなかった。だが相手陣営は自公の国会議員や運動員を大挙して送り込み、菅義偉官房長官小泉進次郎衆院議員が何度も沖縄入りした。中央の異例のてこ入れに、「政府の権力を使って沖縄を押しつぶそうとする。まるで、銃剣とブルドーザーで土地を取り上げた米軍みたいだ。もう、見過ごせなかった」と意を決して表舞台に立った。その訴えが県民の心を打ちました。

今回の選挙では、安倍政権がやればやるほど県民の心が離れ、怒りが起こる結果になりました。安倍政権のやり方は、もはや、どこでも通用しないのではありませんか。

アリが巨象を倒した❗
私には、このことが痛快で、溜飲を下げました。


さて、これから、安倍政権が県知事選挙の結果を無視して新基地建設を進めることは、難しい状況に追い込みました。県による埋め立て承認撤回に対抗し、法的な措置をとって工事を再開したとしても、大浦湾の超軟弱地盤の問題や活断層の問題など、県知事の承認なしには越えられない、さまざまな壁があります。
それでもやるとなれば、異常な強行手段を取らざるをえないでしょう。そうなれば、さらに県民の怒りを呼ぶことになります。
もはや、安倍政権のやるべきことは、民意を重く受け止め、新基地建設を直ちに中止することです。デニー知事とともに普天間基地の閉鎖・撤去を求める対米交渉に直ちにとりかかることしか解決の道はないのではありませんか。


最後に、政党はオール沖縄の一角としてたたかいました。そのオール沖縄と安倍政権の対決のなかで、国政の5野党1会派は、『辺野古新基地建設反対』という共通の旗を手にすることができました。日米同盟や安保条約に賛成か反対かの違いを乗り越えることはできるのです。今後の野党共闘にとっても大きな意義があります。旗印を明確にし、『本気の共闘』をすれば自民党を追い詰めることができることが示されました。

さあ、安倍政権の国民的な基盤は弱いことがさらしだされました。
県知事選を、安倍政権を終わりにするたたかいの始まりです。