反貧困ネットワーク講演会


講師は、反貧困ネットワーク代表であり、日本弁護士連合会会長の宇都宮健児さんです。

東日本大震災の問題では、二重ローン問題など生活再建を土台にした復興の在り方を語られました。
原発事故の深刻な被害に対して、日弁連は過去にも原発問題の決議をあげてきたのは賢明であったが、行動がともなっていなかったと率直に反省の弁を述べられていました。
08年末、派遣切りへの怒りといろいろな垣根を越えた派遣村という連帯の輪が、政権交代へとつながりました。宇都宮さんは、その立役者でもあります。
その宇都宮さんも、民主党政権は、労働者派遣法の改正や社会保障の充実に背を向けて公約違反をくりかえしていると批判されました。
その後、貧困問題にマスコミの関心も薄れ、民主党政権になっても政策が変わらなかったことに関係者からも失望の声が上がっていることを紹介されました。
「クレジット・サラ金問題解決に30年かかった。あせってはいけない。貧困問題は、国の在り方も問う大きな問題だから」と返していると言います。
穏やかな語り口に、「倦まずたゆまず」という言葉が、そのまま当てはまるような誠実な方だなという印象をうけました。
今日は、4つも同じ時間に会合や講演会があり、どれに参加しようか迷いましたが、今の日本をかえていくキーパーソンのお一人だろうと思っていましたので、お話が聞けて本当に良かったです。